「自分では言えないから」。。。その子が選んだ伝え方

2026.11.08

こんにちは。湘南台教室です。

寒くなり、富士のお山も初冠雪し、天気の良い日は積もった富士山が見れます。

 

先日の活動での話です。

いつの頃からでしょうか。
以前は、ビリーバーのことを名前で呼んでくれていた子が、いつしか「あなた」「ちょっと」と呼ぶようになりました。

「あれ?」と思い、「名前で呼んでほしいな」と伝えてみると、きっぱり拒否。

そこである日、「じゃあ、じゃんけんに負けたら名前で呼んでね」と約束することになりました。

そして、じゃんけんの結果は……ビリーバーの勝ち。

すると本人は「なんでだ!」と怒り心頭です。

それでも、ビリーバーは「約束は約束だよ」と、無理に言わせることはせず、その様子を見守ることにしました。

 

しばらくすると、彼はパソコンに向かって何かを打ち始めました。

ローマ字表を見ながら、一文字ずつ入力しています。

そして完成したものを、ビリーバーのところへ持ってきてくれました。

そこに書かれていたのは、

「○○さんは(自分の名前)では言えないからAIが代わりに○○さん(ビリーバーの名前)といいます」

という言葉でした。

 

思わず、胸が熱くなりました。

「名前で呼んで」と言われても、すぐには言葉にできない。でも、約束をどうするかを自分なりに考え、自分ができる方法を使って伝えようとしたのです。

大人から見ると、「名前で呼ぶ」という一つの行動だけを求めてしまいそうになります。

けれど、その子にとっては「言うこと」そのものに、何かしらの難しさや抵抗があったのかもしれません。

だからこそ、私たちは「できる・できない」だけで判断するのではなく、「どうしたら、この子は自分の気持ちを伝えられるのだろう?」と考えていきたいと思っています。

 

言葉で伝える。
文字で伝える。
パソコンを使って伝える。

伝える方法は、一つではありません。

 

今回、彼が選んだ方法は、彼自身が見つけた「伝えるための道」でした。

そして何より、そこには「約束を守ろうとした気持ち」と、「自分の思いを相手に届けたい」という気持ちがあったのだと思います。

子どもたちの中にある「伝えたい」を、私たちが決めた形だけに当てはめない。

その子なりの方法を一緒に探しながら、これからもコミュニケーションの可能性を広げていきたいと思います。

カテゴリー
PageTop